世界のスローフード運動を周れ!インターンレポート②

2018/2/16

①はこちら

ウガンダでの生活もちょうど1ヶ月が過ぎました。
最初は食べ物や言葉、お金、人、家、景色、全てが日本とは掛け離れた世界だと感じました。
これまでにアメリカやシンガポールなどのいわゆる先進国に行く機会はあったのですが、途上国に行くというのは今回が初めてでした。
実際に来て見て、この地球にはまだまだ自分の知らない世界が果てしなく広がっているということを実感し、なんだかワクワクしています。

お腹を壊して2日間ずっとトイレとベットを往復し続けたり…
外の公衆トイレに入って携帯のライトをつけたら四方の壁一面にはびこるハエやら見たことのない虫たちに襲われたり…
もうこの1ヶ月は日本での半年分くらいの長さに感じます。

(町のあちこちに山積みで売られているパイナップル:下痢の原因はおそらくこのパイナップル。丸々1個で60円とかなので毎日食べ過ぎ…)

そんなウガンダでも日本と似ているなと感じることがあります。
それは田舎の方の人たちこそ豊かな暮らしをして、なんだか幸せそうだということ。
週末に首都のカンパラに行くと、もうお金に飢えた人々で溢れかえっています。
彼らは、僕のような外国人が買い物をしたり、タクシーを使ったりするとオーバーチャージしてきて騙そうとします。
道端には栄養不足の子どもたちが倒れていたり、お金をちょうだいと信号待ちの車の窓を叩いて周ったり。
(ただ、ウガンダはまだマシで、ナイロビとかは100m歩いたら全ての持ち物が剥がされて持って行かれるそうです…)

しかし、農村に行くとみんなが笑顔で手を振って近寄ってきます。しまいには、地元の伝統料理などを、ほら食べなさいと持ってきてくれたりもします。
ウガンダレポート第二弾4

ウガンダレポート第二弾5
(左:子供達は肌の色の違う外国人を見ると興味津々で大人気です! 右:バナナを蒸した地元の料理を食べさせてくれました。味はサツマイモそっくり!)

さすがに日本でも同じという訳ではないですが、都市部の方が食料を生産出来ない分、自然とお金に依存した生活をしていることは間違いないと思います。
お金への依存(食料を自給出来るか否か)が人々の豊かさと関係しているのでは?と感じる今日この頃です…

さて、前置きが長くなりましたがそんなウガンダの農村部を食を通して支えようというSlowFood Ugandaのプロジェクトの1つ 《Food System Solutions Platform》(以降FSSP)を紹介したいと思います。

FSSPでは主に以下6種類のプログラムが行われています。
①Local Learning Journey
②Exchange Visit
③Food Parliament
④Workshop, Seminar
⑤Slow Food Youth Academy
⑥Radio Talk Show

まず、①のLocal Learning JourneyはBuikwe地区の中で優秀な農家の農場を訪問してみんなでその技術やスキルを学び、自分の農場の改良・改善に活かそうというプログラム。

 

②のExchange VisitはBuikwe地区から出てウガンダ国内の他地区へ遠征して優秀な農家の元を訪れ、実際に農場を見学し意見交換などを行うプログラム。

 

③のFood Parliamentは①、②よりも対象の裾野は幅広く農家だけでなく、シェフや地域の政治家、先生、学生などこの地域のフードシステムに関わる様々なアクターを招き、予め設定したテーマについて議論をするイベント。

 

④のWorkshop, Seminarは①のミニバージョンというイメージで、Buikwe地区の中でも更に細分化されたフードコミュニティごとに開かれる勉強会です。

 

⑤のSFYN AcademyはSFYN Ugandaによって運営される定期開催、メンバー固定の食と農業をテーマとした勉強会です。こちらは今度SFYNの活動についてレポートする際により詳しく説明したいと思います。

 

なんと幸運なことにこれまで①.②.④に実際に参加することが出来ました。(③はお腹を壊して下痢と闘っている間に…)
①.②については動画を作成したので是非観ていただければと思います。

 

ここでは②のNabbaleという地区で行われたExchange Tripの内容について動画から抜粋して紹介したいと思います。

 

 

 

 

ウガンダレポート第二弾16
ウガンダレポート第二弾17
・メイズ(トウモロコシ)の栽培
トウモロコシの種を植える際には、まず土地の傾きを測り水分がどのように流れていくかを検証する。その流れに沿ってトウモロコシの種を植えるための長方形の穴を少し深めに掘っていく。こうすることでこの穴に水が貯まりやすくなり、乾季を乗り越えることが出来る。 また、一つの穴に3つの種子を植えていくという。
ウガンダレポート第二弾19
ウガンダレポート第二弾18
・BioGas
なんと豚の排泄物からBio Gasまで抽出している。実際にBio Gasは調理用のガスとして利用。さらにBio Gasをとり切った排泄物は鶏の餌として与えられており、一つのエコシステムを形成している。

 

 

 

以上が前回のExchange Tripで扱われたテーマのいくつかです。
このExchange Tripに限らず、どのプログラムも総じて参加者がみんな楽しそうに学び、交流していたのが印象的でした。
そして、今回のように訪問を受け入れる農家が惜しみなく自分の農場のノウハウをみんなに共有しようという姿勢に感動しました。ここら辺が日本だとなかなか受け入れ難い部分のような気もします。
また、もう一つ特徴的なのが参加者の年齢層が若く、女性も多いという点です。

 

日本でも未来のためにもっと若手の農家のネットワークを充実させるベく、スローフードとして出来ることはたくさんあるというヒントをもらいました。

引き続きウガンダの活動から学んでいきたいと思います!!

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