Slow Fish 2019 @ジェノバ 開催決定!

2019年5月9日〜12日にイタリア・ジェノバにて、第9回目となるSlow Fish 2019が開催されることが決定しました。
3月19日に、プログラムや出展者一覧などが一般公開されます。
今回のテーマは“The Sea: A Common Good”です。Common Goodとは「公共の利益」「共有財産」といった意味があります。世界中でおこなわれている、資源を守るための先進的な取り組みにスポットライトを当てていきます。
なぜCommon Good?
海は、私たちにたくさんのものを与えてくれます。
海は、私たちの生活に欠かせない食べ物や自然資源、そして美しい景観、移動手段、エネルギー、を提供してくれます。CO2は溜めこみ、代わりに酸素を大気中に戻してくれます。人間が仕事する場所を与えてくれ、健康にも寄与します。
つまり、人間がこの地球上で暮らしていくためのものを海が与えてくれています。
海洋生態系と人間の社会は、密接に繋がっています。たとえ、魚を日常生活で食べない人がいたとしても、その人は間違いなく、なんらかの形で海からの恩恵を受けています。形の有る無しに関わらず、海から与えられている分だけ、私たちは果たして海に「恩返し」ができているでしょうか。

優良な取り組みvs無責任な行動
ここ数十年の間、ニュースなどでは、海に対するあまりにも無責任な行動の数々が取り沙汰されています。人間のとる行動により、気候変動は悪化し続けています。プラスチックやマイクロプラスチックによる海洋汚染は蔓延しています。多くの沿岸地域の漁村や伝統は、人間の一時的な欲求を満たすために破壊されました。必要以上の魚が水揚げされ、多くの種が絶滅の危機にひんしています。
でも、方向性を変えることは可能です。変えていかなければなりません。海は、”Common Good” =「共有財産」だからです。300億人の人間のためだけにあるのではなく、生きとし生ける全てのもののために、海はあります。
持続可能な将来と、私たちの次世代のために、計り知れない価値である海を、今まで以上に細心の注意を払って管理していかなければいけません。
Slow Fish 2019
今年の5月9日〜12日にジェノバで開催されるSlow Fishは、海とその資源に焦点を当てたスローフードのイベントです。
海洋資源や海洋政策について話し合い、子どもたちをはじめとした消費者を対象とした教育プログラム、漁業者・研究者・料理人・流通業者など、漁業のサプライチェーンにいる各分野を一つの場所に集めたコミュニティづくりなど、イベントのコンテンツはさまざまです。
一人一人のアクションは雫のように小さなものですが、雫が集まれば大きな潮流となります。
Slow Fishのプログラムの全容は、3月19日に下記ウェブサイトにて公開されます。
www.slowfish.slowfood.it/en/
ウェブサイトの主なコンテンツ
• Event Program … ディナーイベント、味覚ワークショップ、料理教室、教育プログラムなどの一覧
• Market exhibitors … 世界各地から集まる海のもの、川のもの、湖のもの、そしてオイルやスパイスなどの出展者の一覧
• Slow Fish Arenaにて紹介される、世界各地の先進優良事例

Slow Fishは世界の他のところでも・・・
オーストラリアのメルボルンでは、3月3日にSlow Fish Festivalが開催されます。
トークセッションや魚介類が立ち並ぶマーケット、クラフトビールや地元のワイン、フード出店もたくさん用意される予定です。ライブ音楽や有名シェフによるデモンストレーションもあります。
詳しくはこちら www.slowfishaustralia.com
ホンデュラスのプエルト・コルテスでは、3月16日にEl Sabor del Marが開催されます。このイベントは、Slow Fish Caribeというカリブ海域のSlow Fishプロジェクトの一環でおこなわれます。持続可能な取り組みをしている漁師が集まり、出店や販売をします。中南米の郷土料理であるセビーチェやマリスカーダ、魚のシチューなども楽しむことができます。マスタークラスでの料理教室や、セビーチェの一位を決める大会も予定されています。
コロンビアのカルタヘナでは、2月22日に「Bocachica sustainable fishing」のコミュニティがスタートされました。
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