Terra Madre Salone del Gustoの追加情報をアップしました!
2004年以来、テッラ・マードレは世界的にもユニークなイベントとなっており、2年に一度、何千ものコミュニティがトリノに集う、「食の国連」とも言われるイベントです。
パンデミックの影響でトリノに集うことができない2020年も、テッラ・マードレの旅は続きます。
世界がテッラ・マードレに来られなのなら、オンラインとオフラインの両方で世界中にテッラ・マードレを持ち出します。
以下は、コンテンツの例です。
CONFERENCES カンファレンス
6ヶ月の開催期間中、土地と生態系(平地、山、海、川、湖、都市)に基づいた視点でカンファレンスを企画しています。
FORUMS フォーラム
フォーラムは、これまでのテッラマードレでも全世界のスローフードネットワークの活動家たちが現場での実践例を共有する重要な場となってきました。
今回のテッラマードレでも、農業・食・持続可能性・生物多様性・生産モデルなど多くの成功事例をシェアし合う場所にするため企画しています。フォーラムは、10月8~12日の期間に開催します。(現在、登壇者の提案を募集しています)
フォーラムも、4つの生態系ごとに分かれて開催します。
- 高知での資源管理方法
- 共有資源としての水~水資源の民営化に対抗する~
- 伝統の種をまもる~GMOに対抗する~
- エディブルシティ~都市農業、消費者と生産者の関係構築~
FOOD TALKS 食の談話
今回のテッラマードレで新たに挑戦するフォーマットです。
作家、経済学者、哲学者、文化人類学者、考古学者、環境学者、教育家、生産者、料理人等々、専門的な知識を持つ人が、特定のテーマについて10分間の談話を展開します。
THE RELAY ON OCTOBER 10 10月10日のリレー
10月10日に、大陸とタイムゾーンを跨いだミニシリーズを企画しています。取り扱うテーマは
- アジアとオセアニアからスタート。今人類が抱えている最大の問題とも言える、気候・環境危機について取り上げます。
- 次にヨーロッパで、食糧政策について。EUが展開しているGreen DealやFarm to Forkといった戦略について取り上げます。
- 続いて、アフリカと中東では資源へのアクセスの問題などにより生じている移民問題について取り上げます。
- そして北米では、教育・平等・格差・人種の問題について、食の視点で見ていきます。
- 最後に南米では、アマゾンの熱帯雨林の破壊や先住民族が余儀なくされている戦いについて取り上げます。
TASTE WORKSHOP テイスティングワークショップ
テイスティングワークショップは、これまでのテッラマードレでも人気のコンテンツとして、五感を使った学びの場となってきました。今年のテイスティングワークショップは、従来の方法に加えて、オンラインでも楽しめる方法を模索しています。
最初の11のワークショップはトリノのEATALYで開催されます。
- 実際に参加してテイスティングをすることができる、20席があります。
- その場に足を運べない人のために、限定10セットのテイスティングキットを郵送し、家からストリーミングで楽しめるようにします(現在ヨーロッパ圏内へのみ対応)。
THE DINNER DATES ディナーイベント
スローフードのネットワークに参加する素晴らしい料理人がディナーを提供します。
料理人たちは、生産者やコミュニティ、文化の代弁者となり、食べる人たちに体験による「意識変革のチャンス」をもたらします。トリノのEATALYで、いくつかのディナーイベントを準備しています。
HOW IT’S MADE
今回、新しく作られたフォーマットです。
ピエモンテの山奥で蜂蜜を採集する旅に出かけたり、チュニジアのボートに乗ってタコ漁を見ることができたり、カラユ族と一緒にラクダの乳搾りをしたり・・多様な食文化を紹介したり、家で再現できるレシピを紹介したりします。
パンデミックとTerra Madre
世界は目まぐるしく変化しています。目に見えないほど小さなウイルスが人々の生活の動きを止め、アマゾンの火事、氷山の融解、生物多様性の喪失、経済的・社会的不平等の蔓延など、近年稀に見る大転換を余儀なくされました。
世界のHDI(人間開発指数)は30年ぶりに低下しています。パンデミックは、私たちが人間の幸福を測るために使用しているすべての要素(健康、教育、所得など)に大規模な同時多発的な影響を与えています。
これは単なる医療の緊急事態ではなく、気候と環境の危機、無限の経済成長という不可能な夢に基づいた持続不可能な開発モデルによって生み出された経済危機、社会的格差を引き起こし、人口の大部分が社会的に排除され、基本的権利が否定されていること、大量移民の問題など、私たちが直面しているすべての緊急事態に目を向け、解決策を見出す絶好の機会です。
食糧システムは、多大な影響を受けています。国連が2020年4月に発表した「食糧危機に関する世界報告書」では、新型コロナウイルス危機は脆弱な人々の食糧へのアクセスと家計収入に劇的な影響を与え、2億5千万人以上の人々を飢餓の瀬戸際に追い込む可能性があると警告しています。
このように、パンデミックは衛生危機だけでなく、食糧危機といえます。
食の中心的役割
この危機の時代にあって、食はこれまで以上に中心的な存在となっています。多くの人々が、私たちの肉体的、精神的な幸福にとって、食がいかに重要であるかを再認識しています。
多くの人が料理に挑戦したり、自分の食べ物を栽培し始めたり、食べ物を中心にして形成されるつながりがどれほど強いものであるかを理解しています。
Our Food, Our Planet, Our Future – 私たちの食、私たちの地球、私たちの未来 –
テッラ・マードレ2020では、美味しさだけでなく、環境価値のためにも、おいしい・きれい・ただしい食べ物がいかに重要であるかを再確認したいと考えています。
環境に配慮して生産された食品は、私たちと地球全体のより良い未来に貢献することができます。
土地と生態系(平地、山、海、川、湖、都市)に基づいた視点で食を考えたいと考えています。
土地に深く根ざし、伝統が文化となっている、そんな食べ物がより良い未来への鍵となります。
私たちは、生物多様性を守るための手段として、教育の基盤として、また意識を高めるためのアドボカシーツールとして、食を捉えています。
プレゼンテーションの説明を動画でご覧いただけます↓
プレゼンテーションのファイルはこちらからダウンロードできます↓
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