赤花蕎麦
2021/11/4
登録日 | 2021年10月20日 |
生産地 | 兵庫県豊岡市但東町赤花地区 |
生産量 | 年間10t以下 |
主な調理方法 | つなぎは使わず十割蕎麦として食される |
食材の特徴
形状は現在広く日本に分布している蕎麦と似ているが、通常白い花弁が色が赤く色付くことから赤花蕎麦と呼ばれるようになった。
収穫は10月~11月頃。但馬地方では古くから食されてきた郷土の蕎麦である。似た品種に「高峰ルビー」という鑑賞用に品種改良されたものがありますが、但馬の赤花蕎麦はそれとは異なるものです。いわゆる信州信濃の蕎麦にみられるような蕎麦の香りは少ないですが、赤花特有の香ばしい香りと際立った甘みが特徴です。また粘り気が強く、この特徴を活かすため、つなぎは使わず十割蕎麦として食すのが地元では人気があります。
歴史的、食文化的位置づけ
400年以上の歴史を持つと言われる赤花蕎麦。
時折珍しい赤い花が咲く事からここの地名が赤花になったとも言われています。
地元住民からの一説では、赤花蕎麦の原産地はヒマラヤ地方だが、但馬地方は日本海に面しているため、当時の交易船などに種が付着してこの地に根付いたのではないかと言われています。
この地域で食べられる赤花そばは、つなぎを一切使用せず、そば粉100%で赤花ならではの味わいがあります。そばの実はすべて地元をはじめ旧但東町内で栽培・収穫されたものを使用しており、そば独特の風味が十分に生かされ、麺の粘り気、舌触りの良さも非常に良いとされています。
生産を取り巻く状況
赤花蕎麦の種を守る生産者は、二軒しか残っていないと言われています。
そのうちの一軒である「赤花そばの郷」を運営する、赤花そばの郷農事組合法人は、赤花蕎麦を生産し、種継ぎをしている農家さんが組合を組織し法人化しています。
また、地域内には、個人消費のために小規模で栽培されている方もいらっしゃいます。
全国的な「担い手不足」の課題が、この地域でも深刻化しています。