まさかりかぼちゃ

2007/3/8

認定日 アルカ:2007年3月8日
プレシディオ:なし
生産地 北海道夕張郡長沼町、河西郡芽室町など
生産者 仲野勇二(ナチュラルファーム仲野)
川合拓男(川合農場)
生産量 不明
生産時期 収穫:9月中旬~10月上旬 / 出荷:10月1月
主な調理方法 蒸す、焼くなど
問合せ先 ナチュラルファーム仲野、有機野菜「アンの店」
(所属CV名 スローフード・フレンズ北海道)

食材の特徴

果実がラグビーボール形で果皮がきわめて硬く、果肉も硬く粉質である。色は黒やダークグリーンで形がふぞろいで重さ約2kg位になる。肉質はホコホコしていて、味はさっぱりとした甘さで癖がなく淡白である。果皮が硬いので長期保存が出来、貯蔵性がきわめて優れているが、極晩生で結果数が少ない。果実を割るのにまさかり(鍼)を使うほど果皮が硬いことに因み、まさかりかぼちゃと言われる。また、収穫適期の見極めが難しく、未熟果は澱粉臭がある。

歴史的、食文化的位置づけ

明治11年に米国から導入された「ハッバード」が札幌農学校(現在の北海道大学)で栽培され、夏期の冷涼な気候に適したところから、北海道の寒冷地に定着して多くの地方品種を派生させた。北海道では昭和30年代まで広く栽培され、高貯蔵性品種の育種素材として利用されて来た。肉質が甘く、ホコホコしているので、開拓時代には蒸して主食や副食として食べられ、人々にとって大切な食材であった。

生産を取り巻く状況

北海道全域で栽培されていたが、昭和30年代以降は様々な品種(手軽に包丁で割れる)に変わり、最近では自家用、または好事者向けに栽培される程度で、その栽培面積は不明でありきわめて少量である。長沼町で生産を続けている仲野氏は幼い頃に食べた「まさかりかぼちゃ」が昭和30年代以降すっかり姿を消したが、あの味を復活させたいと種を探し、5年の歳月をかけて品質を再させた。「北海道の開拓時代、人部とはこのかぼちゃを食べながら涙を流してがんばった」とまさかりカボチャの歴史的重要性を語り継いでいる。

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