揖斐川沢アザミ

2014/8/29

アルカ認定日 2014年8月29日
生産地 岐阜県揖斐川町旧春日村の全域
生産者 生産組織:春日沢あざみクラブ
加工・販売:株式会社サンシャイン春日
生産量 3,500kg/年
生産時期 5~7月
主な調理方法 煮物(沢あざみと身欠きにしんの煮物)、 味噌汁の具、佃煮、水煮、塩漬け
問合せ先 岐阜県揖斐農林事務所農業振興課(所属CV名:スローフード岐阜)

食材の特徴

アザミ類は、比較的ポピュラーな山菜であるが、自生のものを採取するのではなくて、栽培しているケースはほとんどない。また、利用部位は、新葉及び根茎が普通であり、葉柄部分に特化した利用は珍しいと思われる。調理方法も昔ながらの食べ方、すなわち、サワアザミと身欠きにしんの煮物、味噌汁の具、塩漬けなどとして利用されており、独自の食文化として貴重なものである。農薬は使用せず、肥料は油粕主体で、栽培は粗放的である。

歴史的、食文化的位置づけ

沢あざみは、炭焼きを中心とした山の暮らしが育んだ地域特産物であり、地元の人から愛され栽培されているとともに、山の暮らしを伝える食べ物として貴重な存在である。その歴史は古く江戸時代前期に近江から製法が伝わったと言われており、大垣藩への上納品、換金物として生産されていた。明治中期以降~1950年代半には都市地域の生活水準の向上に伴い炭の需要が増え、原木を他地域から運び込んでも生産されるようになり、そのピーク時(1957年)には、約3,500tに達した。炭焼きは、奥深い炭焼き小屋で泊まり込みで行われ、その際の惣菜の材料としてサワアザミが小屋の周辺で栽培されるようになった。言い伝えでは、炭焼きに出かける時にサワアザミの苗を持ち歩き、分布が広げられたと言われている。

生産を取り巻く状況

揖斐川町(旧春日村)にて自生場所が谷筋であることから、大量採取は容易でないため、自生から選抜し栽培型に発展させたと考えられている。現在栽培されているものが途絶えると復活は難しい。1996年に「埋もれた存在の地域資源「沢あざみ」を見直し、春日の食文化の提唱として、「美味しく、健康的な沢あざみ」を世の中に広めることを目的に「春日あざみグリーン村(現春日沢あざみクラブ)」が組織されたが、会員の高齢化が著しく、生産量も減少してきている。個々の家で伝承しており、交配による品種改良等は行われていない。

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